AIで内定者イベントの企画案を10分で5つ作る方法|オンライン懇親会にものイメージ写真

AIで内定者イベントの企画案を10分で5つ作る方法|オンライン懇親会にも

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毎年恒例の内定者イベントは、内定者同士の交流を促し入社意欲を高める重要な機会です。しかし一方で、その企画に頭を悩ませる人事担当者の方も多いのではないでしょうか。特にオンライン開催が主流となった近年では、「企画がマンネリ化している」「準備の手間に見合った効果が感じられない」といった声もよく聞かれます。実は、ChatGPTのような生成AIを活用することで、準備工数を大幅に削減しながら、質の高い企画を生み出すことが可能です。本記事では、AIの知識がゼロの方でもすぐに実践できる、具体的なノウハウをご紹介します。

【この記事でわかること】

  • ChatGPTを使って企画案を自動生成する具体的な3ステップ
  • コピペしてすぐに使える、内定者イベント企画用の「神プロンプト」
  • AIを活用してイベントをさらに魅力的にする応用アイデア

内定者イベントの企画にありがちなマンネリ

「今年も内定者イベントの季節か…」内定者イベントの企画が、毎年の悩みの種になっている人事担当者の方も多いのではないでしょうか。特にこの時期の企画業務は通常業務と並行して準備が必要となるため、大きな負担となりがちです。毎年同じような企画の繰り返しになってしまう、など以下のようなマンネリに陥っていないでしょうか。

  • 企画内容のマンネリ:毎年同じような懇親会やグループワークの繰り返しで、代わり映えしない
  • 準備プロセスのマンネリ:過去の資料を探し修正を繰り返すだけで、新しい発想に時間を割けない
  • 参加者アンケートのマンネリ:形骸化したアンケートで、内定者の本音や反応がつかみにくい

さらに、近年ではオンライン開催が一般化し、「どうすれば一体感を醸成できるのか」「参加者の集中力が続かない」といった新たな課題も生まれ、企画のハードルはさらに高まっています。

しかし、もしこれらの企画業務の大部分を、頼れるアシスタントに任せられるとしたらどうでしょうか。その有力な候補こそが「AI」です。面倒なアイデア出しや資料の骨子作成をAIに任せることで、担当者はより創造的で、人間にしかできない業務に集中できます。

内定者イベントにAIを活用する3つのメリット

「AIというと、難しそう…」と感じる方もいるかもしれませんが、心配は不要です。ChatGPTなどの対話型AIは、専門知識がなくても直感的に使えるため、誰でもすぐに取り入れられます。内定者イベントの企画にAIを活用することには、主に以下の3つのメリットがあります。

メリット1:圧倒的な時短

これまで数時間、あるいは数日かかっていたアイデア出しや企画書の骨子作成が、AIを使えばわずか数分で完了します。例えば、「当社の内定者向けに、オンラインで実施できるユニークな懇親会のアイデアを5つ提案して」と入力するだけで、AIは瞬時に多様な切り口の企画案を提示してくれます。これにより、企画のたたき台を作る時間を大幅に削減できます。

メリット2:脱・属人化

イベント企画は、担当者の経験やセンスに依存しがちです。しかしAIを活用すれば、誰が担当しても、過去の成功事例や世の中のトレンドを踏まえた、質の高い企画案を安定して作れるようになります。担当者が変わっても企画の質が落ちる心配がなくなり、チーム全体の業務レベルを底上げできます。

メリット3:企画内容の質が向上

AIは、与えられた条件に基づいて最適な回答を生成するのが得意です。「今年の総合職内定者は、地方出身者が多く、オンラインでの交流に不安を感じている」といった具体的な情報を与えれば、その内定者層の心に響くパーソナライズされた企画を考える手助けをしてくれます。画一的なイベントではなく、参加者一人ひとりの満足度を高める「刺さる企画」の創出が可能になります。

【初心者OK】ChatGPTに内定者イベント企画を“丸投げ”する3ステップ

ここからは、実際にChatGPTを使って内定者イベントの企画案を作成する具体的な手順を3つのステップで解説します。AI初心者の方でも、以下の通りに進めれば問題なく実践可能です。

ステップ1:目的を明確にする|AIへの「お題」を整理しよう

まず最初に、AIに何を依頼したいのかを明確にします。これは、AIから質の高い回答を引き出すための最も重要な準備です。以下の項目を事前に整理しておきましょう。

  • イベントの目的:(例) 内定者同士の相互理解を深める・会社への帰属意識を高める
  • 対象者:(例) 25卒の総合職内定者20名・エンジニア志望が多い
  • 形式:(例) オンライン(Zoomを使用)
  • 時間:(例) 2時間
  • 雰囲気:(例) 堅苦しくなく、和気あいあいとした雰囲気
  • 制約条件:(例) 事前準備は極力少なく、予算は1人あたり3,000円以内

これらの情報が、次のステップで使う「プロンプト(AIへの指示文)」の材料になります。

ステップ2:プロンプトを投げる|コピペで使える!魔法のテンプレート

ステップ1で整理した情報を基に、ChatGPTにプロンプトを投げます。精度の高い回答を得るには、AIに役割を与え、具体的な条件を伝えるのがコツです。

次の章立てで実際に使えるプロンプトを記載しています。まずはそれをコピペしてみましょう。

ステップ3:AIの回答を磨く|生成されたアイデアを「使える企画」に仕上げる

コツAIは優れたアイデアを出してくれますが、それをそのまま使えるとは限りません。生成された回答を鵜呑みにせず、以下の視点で「磨き上げる」作業が重要です。

  • 現実性の確認:提案された企画は、自社のリソース(時間・人・予算)で実現可能か? 
  • 独自性の追加:自社の理念や文化、事業内容といった、AIが知らない要素を加えてアレンジする
  • 深掘りの依頼:気に入ったアイデアがあれば、「この企画の具体的なタイムテーブルを教えて」「このワークで使うスライドの構成案を作って」など、追加で質問して内容を具体化する

AIはあくまで優秀な壁打ち相手であり、最終的な意思決定は人間が行う。この意識を持つことが、AIを上手く使いこなす秘訣です。

【コピペでOK】内定者イベント企画用“神プロンプト”

ここでは、すぐに使えるプロンプトのテンプレートをご紹介します。自社の状況に合わせて書き換えるだけで、質の高い回答が期待できます。

これだけ入れればOK!プロンプトの基本構造

良いプロンプトは、一般的に以下の要素で構成されています。

  • #役割:AIに特定の専門家になりきってもらう。
  • #目的:何のために依頼するのかを伝える。
  • #条件:具体的な要望や制約を箇条書きで示す。
  • #出力形式:回答のフォーマットを指定する。

実践プロンプト①:基本のアイデア出し

#役割
あなたは、BtoB SaaS企業の人事部で、数々の内定者イベントを成功させてきた経験豊富なイベントプランナーです。

#目的
当社の内定者向けイベントの企画案を考えています。内定者同士の相互理解を深め、会社への帰属意識を高めることを目的とした、ユニークで魅力的なアイデアを提案してください。

#条件
・対象者:25卒の総合職内定者20名。エンジニア職とビジネス職が半数ずつ。
・形式:オンライン(Zoom)
・時間:2時間
・雰囲気:参加者がリラックスして楽しめる、和気あいあいとした雰囲気
・制約:事前の準備や送付物は極力少なくしたい。

#出力形式
・提案する企画案のタイトル
・企画の概要(50字程度)
・この企画で期待できる効果
・当日の簡単な流れ
上記4点をセットにして、5案提案してください。

実践プロンプト②:オンライン懇親会のアイスブレイク案

#役割
あなたは、オンラインイベントのファシリテーションを専門とするプロの司会者です。

#目的
オンライン内定者懇親会の冒頭で実施するアイスブレイクのアイデアが必要です。参加者の緊張をほぐし、会話が弾むきっかけとなるような、楽しくて簡単なアクティビティを提案してください。

#条件
・対象者:初対面の内定者20名
・形式:オンライン(Zoom)
・時間:15分程度
・ツール:特別なツールは使わず、Zoomのチャット機能やリアクション機能で完結するもの

#出力形式
・アイスブレイクの名称
・目的
・具体的な進め方(手順)
・盛り上げるためのコツ
上記4点をセットにして、3案提案してください。

実践プロンプト③:イベント後のアンケート項目作成

#役割
あなたは、HR領域を専門とするリサーチャーです。

#目的
内定者イベントの効果測定と次回以降の改善のため、参加者アンケートを作成したいです。イベントの満足度だけでなく、内定者の入社意欲や不安点の変化を的確に把握できるような、質の高い質問項目を設計してください。

#条件
・対象イベント:オンラインでの会社説明会と社員交流会
・設問数:10問以内
・回答形式:5段階評価と自由記述をバランス良く組み合わせる

#出力形式
・質問のカテゴリ(例:イベント満足度、企業理解、エンゲージメントなど)
・具体的な質問文
・回答形式(5段階評価、自由記述など)
上記を組み合わせたアンケート項目をリスト形式で作成してください。

【応用編】AIを使ってもっと魅力的なイベントにするアイデア

基本的な企画業務にAIを活用するのに慣れてきたら、さらに一歩進んだ使い方でイベントの価値を高めてみましょう。

アイデア1:個人向け歓迎メッセージを自動生

成内定者から事前に集めた趣味や特技、入社後の抱負といった情報をAIに読み込ませ、「〇〇さんへ。△△がお好きと伺いました。当社には□□部があり…」といった、一人ひとりに合わせた歓迎メッセージを自動生成します。イベント当日のチャットや事前の案内メールに盛り込むことで、パーソナルな歓迎の意を伝えられます。

アイデア2:内定者と一緒にAIで考えるワークショップを実施

「AIを使って未来の働き方を考えよう」といったテーマで、内定者と一緒にChatGPTを使いながらアイデアを出し合うワークショップを実施します。これは、単なる交流会に留まらず、AIリテラシーや課題解決能力の向上にもつながる、先進的な教育コンテンツにもなり得ます。

アイデア3:イベント当日の様子をAIで作成

イベント中のチャットログや議論のメモをAIに入力し、当日の様子をまとめたサマリーレポートを即座に作成します。これを参加者に共有したり、社内報告に使ったりすることで、イベントの熱量をそのままに、スピーディな情報展開が可能になります。

よくある質問(Q&A)

AI活用に対する最後の懸念や疑問を解消し、安心して次の行動に移れるよう、よくある質問にお答えします。

Q. AIが考えた企画って、オリジナリティがなくなるのでは?

A. 心配ありません。AIはあくまでアイデアの「たたき台」を作るアシスタントです。

AIが生成した複数のアイデアを組み合わせたり、そこに自社の企業文化や大切にしている価値観といった、人間にしか分からない要素を加えたりすることで、オリジナリティのある企画に昇華させることができます。 AIは発想のきっかけを与えてくれる存在と捉えましょう。

Q. 無料版のChatGPTでも、この記事の方法は使えますか?

A. はい、この記事でご紹介したプロンプトや活用法は、無料版のChatGPT(GPT-3.5)で十分に実践可能です。

有料版(GPT-4など)は、より複雑な指示の理解度や文章の自然さで優れていますが、まずは無料版から気軽に試してみることをお勧めします。

Q. ITに詳しくないのですが、本当に大丈夫でしょうか?

A. 問題ありません。ChatGPTなどの対話型AIは、普段使っているLINEやチャットツールのように、自然な言葉で話しかけるだけで使えます。

この記事のプロンプトをコピー&ペーストするところから始めれば、誰でも簡単にAIの力を引き出すことができます。 重要なのは技術的な知識ではなく、「AIに何をさせたいか」を明確にすることです。

まとめ:内定者イベントは「AIと協業する」時代へ

内定者イベントの企画は、これまで人事担当者の大きな負担となっていました。しかし、ChatGPTをはじめとするAIの登場により、その常識は変わろうとしています。

この記事で紹介したプロンプトは、業務を効率化するための入り口にすぎません。まずは一つ、気になるプロンプトをコピーして、AIとの対話を始めてみてください。その小さな一歩が、これからの人事業務のあり方を大きく変えていくはずです。

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